【世界フィギュア'08】女子シングル・フリー、新女王決定!
2008.03.21 [ Edit ]
フィギュアスケート世界選手権 (スウェーデン・イエーテボリ)
フィギュアスケートの2007-2008年シーズンを締めくくる世界選手権は20日、女子シングルのフリーが行われ、氷上の新女王が決定した。
日本勢の中で最初に滑ったのは、SP8位の安藤美姫。
午前中の公式練習では左ふくらはぎを痛めて、わずか10分で練習を切り上げたと伝えられていた。
モロゾフコーチらは負傷した安藤に棄権を促したようだが、本人の希望で強行出場。
フィギュアスケートの2007-2008年シーズンを締めくくる世界選手権は20日、女子シングルのフリーが行われ、氷上の新女王が決定した。
日本勢の中で最初に滑ったのは、SP8位の安藤美姫。
午前中の公式練習では左ふくらはぎを痛めて、わずか10分で練習を切り上げたと伝えられていた。
モロゾフコーチらは負傷した安藤に棄権を促したようだが、本人の希望で強行出場。
リンクに登場した安藤の左ふくらはぎには、がっちりとテーピングが施されていて痛々しい。演技前にコーチと話す本人の表情にも不安が見てとれた。
結局、安藤は2つ目のサルコウジャンプのあと、左足の力を失った。演技を止めて、途中棄権。
残念ながら連覇は叶わず、昨年の歓喜の涙が、今年は悔し涙になってしまった。
気持ちの強さは大事だが、安藤には肩のケガなどフィジカル面の不安要素がある。バンクーバー五輪に向けて治療することはもちろん、これ以上ケガをしないための調整をおこなっていってほしい。
(しかし、本当に大変だったのは、安藤の次に滑ったアメリカのアシュリー・ワグナーじゃないか。
いきなり自分の出番が早まってしまってあせっただろうに。演技にもミスが出て、振るわなかった)
SP首位のカロリーナ・コストナーは、最初の3-3-2のコンビネーションジャンプを見事に成功。だが、そのあとのジャンプではバランスを崩す場面が何度か見られ、硬さが目立っていた。
どれも大きなミスには至らずに、今季ベストの120.40ptをマークし、合計184.68ptの高得点。しかし、背後にせまる浅田から逃げ切るには足りず、総合2位の銀メダルに沈んだ。
最後から3番目、浅田の前で登場したキム・ヨナは、結果的に今大会のダークホースになった。
腰痛などの不安要素もある中、コンビネーションジャンプをすべて成功させ、上半身を大きく使って『ミス・サイゴン』の世界を表現。フリーの得点は出場選手中1位の123.38ptをマークした。
しかしSP1位だった昨年とは逆に、今年はSPで出遅れたことが響き、2年連続の総合3位。とはいえ大逆転の表彰台で、十分に胸を張れる結果だ。
改めてキム・ヨナの潜在能力の高さとメンタル面の強さを感じる内容で、来季も浅田真央と切磋琢磨してレベルの高い闘いを見せてくれると期待したい。
トリで演技をおこなった中野友加里は、なんとノーミスで会心の滑りを披露。
3アクセルも成功させ、得意のスピンで観客を魅了した。前半は表情が固かったが、後半は笑顔でアピールし、演技が終了するとスタンディングオベーションが沸き上がる、まさにシーズンのトリを飾るにふさわしい素晴らしい出来だった。
しかし得点は技術、表現ともに伸びず、116.30ptに留まり、合計177.40ptの総合4位。
観客と採点側の間に温度差が生じる結果になったが、世界フィギュア参戦3年目にして一昨年、昨年と連続5位だった順位をひとつ上げたことに、本人は「力を出しきれた」と晴れやかだった。
そして、浅田真央。
直前の6分間練習では、3アクセルに2回トライし、1回目は失敗、2回目に成功させていた。
そして演技が始まると、またもや試練が。
演技序盤に入れられた最初の3アクセルで、踏み切りの足を滑らせてそのまま転倒。リンクの壁にぶつかるほど大きな転倒で、見ていた誰もがその後の演技への影響に不安を感じたことだろう。
しかし、この試練が浅田に勝利をもたらすことになる。
起き上がった浅田は、表情を歪ませることもなく、演技を続行。まずは3-3のコンビネーションジャンプを軽やかに成功させると、次々に3回転ジャンプを決めていった。
ショパンの「幻想即興曲」に乗ったステップも、ピアノの音と同様になめらかで表現が豊かだった。
3アクセルの得点は0pt、さらに転倒で−1ptの減点になったが、その他のジャンプやスピンで挽回し121.46ptをマーク。コストナーをわずかに上回り、合計185.56ptで逆転の金メダルをつかみ取った。
これまで3アクセルが最大の武器と評されてきた浅田は、どの大会でも3アクセルを成功させることができるかどうかが優勝への鍵と言われた。
本人もそこにこだわりを見せ、調子のバロメーターにしていた部分もあったはず。
ただ、シニアデビュー以降、身体の成長の影響もあって、3アクセルの成功率が以前より低くなった。そのため、今シーズンはステップ、スピンなどジャンプ以外の要素の強化に取り組み、曲調に合わせた表現力にも磨きをかけた。
そうした、頂点に立つための「準備」に真摯に向き合ってきた浅田真央の努力が芽を出した、今回の結果だったと思う。
来季はまたさらに大きく葉を広げて、そして誰にも負けない輝きを咲かせるはずと、期待が高まるシーズンの締めくくりになった。
結局、安藤は2つ目のサルコウジャンプのあと、左足の力を失った。演技を止めて、途中棄権。
残念ながら連覇は叶わず、昨年の歓喜の涙が、今年は悔し涙になってしまった。
気持ちの強さは大事だが、安藤には肩のケガなどフィジカル面の不安要素がある。バンクーバー五輪に向けて治療することはもちろん、これ以上ケガをしないための調整をおこなっていってほしい。
(しかし、本当に大変だったのは、安藤の次に滑ったアメリカのアシュリー・ワグナーじゃないか。
いきなり自分の出番が早まってしまってあせっただろうに。演技にもミスが出て、振るわなかった)
SP首位のカロリーナ・コストナーは、最初の3-3-2のコンビネーションジャンプを見事に成功。だが、そのあとのジャンプではバランスを崩す場面が何度か見られ、硬さが目立っていた。
どれも大きなミスには至らずに、今季ベストの120.40ptをマークし、合計184.68ptの高得点。しかし、背後にせまる浅田から逃げ切るには足りず、総合2位の銀メダルに沈んだ。
最後から3番目、浅田の前で登場したキム・ヨナは、結果的に今大会のダークホースになった。
腰痛などの不安要素もある中、コンビネーションジャンプをすべて成功させ、上半身を大きく使って『ミス・サイゴン』の世界を表現。フリーの得点は出場選手中1位の123.38ptをマークした。
しかしSP1位だった昨年とは逆に、今年はSPで出遅れたことが響き、2年連続の総合3位。とはいえ大逆転の表彰台で、十分に胸を張れる結果だ。
改めてキム・ヨナの潜在能力の高さとメンタル面の強さを感じる内容で、来季も浅田真央と切磋琢磨してレベルの高い闘いを見せてくれると期待したい。
トリで演技をおこなった中野友加里は、なんとノーミスで会心の滑りを披露。
3アクセルも成功させ、得意のスピンで観客を魅了した。前半は表情が固かったが、後半は笑顔でアピールし、演技が終了するとスタンディングオベーションが沸き上がる、まさにシーズンのトリを飾るにふさわしい素晴らしい出来だった。
しかし得点は技術、表現ともに伸びず、116.30ptに留まり、合計177.40ptの総合4位。
観客と採点側の間に温度差が生じる結果になったが、世界フィギュア参戦3年目にして一昨年、昨年と連続5位だった順位をひとつ上げたことに、本人は「力を出しきれた」と晴れやかだった。
そして、浅田真央。
直前の6分間練習では、3アクセルに2回トライし、1回目は失敗、2回目に成功させていた。
そして演技が始まると、またもや試練が。
演技序盤に入れられた最初の3アクセルで、踏み切りの足を滑らせてそのまま転倒。リンクの壁にぶつかるほど大きな転倒で、見ていた誰もがその後の演技への影響に不安を感じたことだろう。
しかし、この試練が浅田に勝利をもたらすことになる。
起き上がった浅田は、表情を歪ませることもなく、演技を続行。まずは3-3のコンビネーションジャンプを軽やかに成功させると、次々に3回転ジャンプを決めていった。
ショパンの「幻想即興曲」に乗ったステップも、ピアノの音と同様になめらかで表現が豊かだった。
3アクセルの得点は0pt、さらに転倒で−1ptの減点になったが、その他のジャンプやスピンで挽回し121.46ptをマーク。コストナーをわずかに上回り、合計185.56ptで逆転の金メダルをつかみ取った。
これまで3アクセルが最大の武器と評されてきた浅田は、どの大会でも3アクセルを成功させることができるかどうかが優勝への鍵と言われた。
本人もそこにこだわりを見せ、調子のバロメーターにしていた部分もあったはず。
ただ、シニアデビュー以降、身体の成長の影響もあって、3アクセルの成功率が以前より低くなった。そのため、今シーズンはステップ、スピンなどジャンプ以外の要素の強化に取り組み、曲調に合わせた表現力にも磨きをかけた。
そうした、頂点に立つための「準備」に真摯に向き合ってきた浅田真央の努力が芽を出した、今回の結果だったと思う。
来季はまたさらに大きく葉を広げて、そして誰にも負けない輝きを咲かせるはずと、期待が高まるシーズンの締めくくりになった。
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